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教育・文化・スポーツ
千賀戸神社本殿の彫刻
千賀戸神社本殿
「瓶割の図」 「ひさご仙人の図」 「梅妻鶴子の図」
千賀戸神社は昭和村橡久保地区に所在する村社です。かつては、母乳の出ない母が御神米を頂きお粥にして食べるとお乳が出るようになると信仰され、たくさんの参拝者があったと伝えられています。
本殿彫刻は、自性院観音堂境内にあった大銀杏の木を板にし、透彫りされた物です。彫刻を行ったのは日光の建造物の修復や建築、各地の神社仏閣の彫刻を業としていたとされる星野政八郎と福田助次郎であると、上棟の時の文書にその名前が残っています。二人は三年もの月日をかけて本殿の彫りを仕上げたとされています。本殿に施された彫刻は、土台上部から妻の先まで埋め尽くされています。中でも三側面の彫刻は特別立派に仕上げられており、中国北宋時代の学者・司馬温公の逸話を元に命の大切さを伝える「瓶割の図」、親を大切にするいわれの「ひさご仙人の図」、風雅な生活を送ることを表した「梅妻鶴子の図」が彫刻されています。両名が本殿に仕上げた彫刻は、白木彫りの姿のままで塗装されていませんが、その姿が美しいとされています。彫刻の透彫り、斗きょうの連続性、唐草模様のレリーフ化が見られ、江戸時代後期に行われたその業の偉大さを現在まで伝えています。
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