テイクアウト情報

赤城ストアー　　※2021年6月30日をもって閉店となりました。

人気のお弁当をお手頃価格で。

昭和村の飲食店の中で唯一、年中無休で営業しているところがある。

・・・・・・その名も「赤城ストアー」。

名前の通り、赤城山の裾野にその小さな店舗はある。様々なお弁当をリーズナブルな価格で買えるのが特徴。

小さな村で休まず頑張るこのお店を紹介したい。

 

「赤城ストアー」としっかり書いてある建物が手前に見えるが、だまされてはいけない。

その隣の赤い屋根の建物こそ、今回紹介するお弁当屋さん「赤城ストアー」である。

駐車場がないので車を路肩に寄せることになるが、昭和村にしては比較的広い道路で、

「駐停車禁止」等にも指定されていないので気にせず駐車しよう。車もそんなに通らない。

ちなみに場所はほぼ正面にあるガソリンスタンドが目印。車を寄せるのもその隣(赤城ストアーの正面)が広く空いているのでオススメ。

ガソリンスタンドの奥には「松井商店」があり、昭和村の標高の高い側で唯一の商店街(？)と言えそうだ。

営業時間をお伝えしていなかったが、朝の6時から14時まで。

一番手が空くという6時の開店直後にお邪魔した。

所狭しとお弁当が広げられて店主夫妻2人だけの手で、しかし手際よく作られていく。

「一番忙しくない時間」の割にはお弁当がものすごい勢いで作られていく様子に、ちょっと申し訳ない気持ちになりながらも

お話を聞いていく。それでも手を止めてとても気持ちよく対応していただいた。

なるほど、早朝の6時に営業開始なのも農家さんたちに合わせてとのこと。

昭和村の農家は村で野菜を作れない時期もお隣の渋川市などで畑をやっていることも多い。

早い人は決まって6時半ごろに受け取りに来るのだとか。

一番人気の「鳥丼」は濃い目の味付けの小さく切ったもも肉を懐かしいような、一方で初めて食べるような、

そんな不思議な感覚で食べ進められると伊藤も思っており、妙に納得。

2番目に人気の焼肉丼も味付けに工夫を凝らして特徴的な味にしているとのことで、

オンリーワンにこだわりがあるようだ。なんと県外にもファンがいるとのこと！

 

なるほど。売り上げがガクンと落ちると同時に、いつもは夫婦2人でやっているお弁当屋さんも

この時ばかりは家族総出で取り組むとのことで、それがなくなるのはやはり寂しそう。

ちなみに林間学校のお弁当を作る際はなんと「深夜1時」に起きて準備を始めるとのこと。

昭和村名物の朝採りレタス農家も驚かせるという驚異の早起き(？)スタイルである。

 

よくよくお話を聞いてみると、30歳の時に始めてもうすぐ70歳になるという原さんがこのお弁当屋さんを休んだのは、

たったの「2日」だけとのこと。1月1日すら通常の営業は休むものの、地区の新年会のために仕出し弁当を作っているというから驚きだ。

そうした苦労の積み重ねから愛憎入り混じった(？)一言では言えない感情があるのだろう。とにかくとても大変らしい。

 

「いいことない」なんて言っていたけれど、奥さんもしっかり同意。

なんだかんだ今のスタイルが一番みたい。幸せそうでうらやましいな。

 

実は70歳になったら数年でお店を閉めようか考えていたとのこと。

その矢先に新型コロナウイルスの影響で一番のビッグイベントである横浜の林間学校が中止。ぽっかりと大きな穴が開いてしまった。

そんな原さんの力になれるかわからないが、たまには顔を出したいと思うので数年と言わずがんばって続けて欲しい。

 

今回は一番人気の「鳥丼」(450円)を注文。

先にも書いたが、濃い目の味付けで口に運ぶと甘じょっぱい懐かしいような味が広がる。ご飯がどんどん進むぞ。

なぜか「がんも」が添えられている。食べる前も食べた後もなぜ存在するのか謎だった。

きっとほどよい水分が無意識に働いて飽きずに食べる助けになっているのだろう。いや、もっともらしくテキトーなことを言うのはよそう。

こちらのお弁当のポイントは「柴漬け」である。これを合間に挟むことで鶏肉の味がリセットされて箸がまた進む。

何気に味付け玉子までついており、450円でこんなにバラエティ豊かな味が楽しめるのは素直にスゴい！と思う。がんももあるし。

ごちそうさまでした！

皆さんも原さんの人生が詰まった(と言っていいでしょう)こちらのお弁当、ぜひ召し上がれ。

店長の原さん夫妻。

お話し好きでユーモアあふれる人なので、お店に行ったときはお話するのもちょっと楽しみにしてみては？

                                                                                                          訪問日：2020年5月3日 文責・伊藤

住所	昭和村糸井7445
電話番号	0278-24-7175
営業時間	6：00～14：00
定休日	年中無休
予約方法	予約不要
備考	当日10：00までに電話予約していただくとスムーズにお渡しできます。