観光・産業
テイクアウト情報
奥利根ワイナリー
レストランの味をご自宅で。ちょっと贅沢な宅飲みにぜひ。
赤ワインDE乾杯セット(1,500円)
チキンステーキ弁当(700円)
群馬県北部、利根沼田地域には酒蔵が多くある。
しかし、唯一ワイナリーがあるのは昭和村、それもただ一つ「奥利根ワイナリー」だけである。
その奥利根ワイナリーがあるのは昭和村の中でもかなり標高の高い場所。
葡萄畑が続いていく圧巻の景色が広がる。
狭い道はないが、村の人の通り道でもないところにあるのでわかりやすい道もあわせて紹介したい。
まず昭和IC方面から南郷方面へ望郷ラインを進むと右手に総合運動公園が見えてくる。
そちらの横を通りながらすぐの信号を右折する。
すると、お堂が見えてくる。お堂は小さいのでY字型の道のほうが特徴的かもしれない。
道案内の看板に従い、斜め右に入っていけば後は道なりで左手にワイナリーが見えてくる。
ワイナリーなのでもちろんワインを作って販売しているが、こちらで紹介するのはワイナリーの中のレストラン。
金井社長自ら腕を振るい、ワインに合った料理を提供している。
そういったわけで醸造家の社長もお昼時はすっかりコックになって出迎えてくれる。
それでは早速、お話を聞いていく。
ワイナリーのことをいろいろ語りだすと止まらなそうな金井さんなので、今回はレストランのことを中心にお聞きした。
約40年前に沼田で始めた酒販店。その後、そこで地元のりんごでシードルを作り始め、ワインは海外のぶどうを使用して醸造していたが、
それだけでは満足できずに約30年前に昭和村に移ってワイナリーを始めたとのこと。・・・ものすごい挑戦である。
上記は先代の時代のことではあるが、その魂は今の金井さんにも受け継がれている。
5年ほど前に代表になったばかりの金井さんだが、スパークリングワインを始めたのは金井さんであるし、
秋には特別なワインをプレゼントする葡萄の共同収穫体験を始めたり、新型コロナウイルス対策では、
こちらの地域おこしの企画に協力してくれただけでなく、独自の企画も考えるなど常に積極的に行動している。
レストランをやっていて、一番うれしいのはお客さんがリピーターになってくれた時だと話す金井さん。
地元の人の心もがっちりつかんでいるのだろう。
ただ、最初に書いたとおりワイナリーを目的にしなければ村の人も通らない道にあるため、まだ場所もわからない村の人も多いそう。
新型コロナウイルスにより危機的状況ではあるが、これをチャンスに変えて今回の企画で
ぜひワイナリー以外も含めて村のいろいろなところを回って欲しいと語る金井さん。
その中でここが気に入ってリピーターになってくれる人がいればきっとさらに喜んでくれることだろう。
・・・長くなるので割愛した。
もともとお話が上手な金井さんであるが、このインタビューで一番口が回ったのは
間違いなくこのときだったのできっと本当に好きなんだろう。
このワイナリーでスパークリングワインを始めたのは金井さんと書いたが、自分が好きだからこそというのと、
昭和村の土地の特徴として酸が高めの葡萄ができるため、それが炭酸とよくマッチするからという理由もあるらしい。
そう聞くと飲んでみたくなる。
ちなみに嫌いなお酒はなく、お酒を飲む量では誰にも負けないらしい。自信のある方はぜひ奥利根ワイナリーまで。
終始楽しげに話してくれた金井さんであるが、新型コロナウイルスの影響は大きい。
ワイナリー全体で売り上げは前年同月比6割減となり、レストランに限っては5月の売り上げ9割減を見込んでいるという。
いくら前向きな性格で挑戦を続ける金井さんでもその心中穏やかではないだろう。
ワイナリーのレストランでおいしいものを食べたお客さんが笑顔になると同時に、
金井さんも心の底から楽しい気分になる日が来ることを願う。
「肉、好きでしょ?」
とオススメされたのが「赤ワイン DE 乾杯セット(2人前・1500円)」(ワインは別売り)。
せっかくなので、自家栽培のブドウで作られた赤ワインも一緒にいただいた。
ちなみに「テイクアウトでも温かいものを食べて欲しい」と話す金井さん。
食べる際に電子レンジで温めることを推奨されたので、温めてからいただいた。
まず、一番手前の大きな器、「チキンカチャトーラ」から。
食べやすい大きさのチキンがたっぷり入っており、トマトとチーズを一緒にいただく。
・・・・・・うまい。
そう、口に運んだ瞬間においしさが一気に駆け抜けるわけではなく、
じっくりと噛みしめるごとに「おいしいものを食べている」という感覚が広がっていく。
「煮込みハンバーグ」は分厚いハンバーグの他ににんじん、じゃがいも、たまねぎと多くの野菜が入っているのが特徴。
こちらもデミグラスソースのまろやかなうまみがじっくりと広がっていく。
ついついハンバーグに集中してしまいそうになるが、野菜の甘さも味わいながら少しずつ食べ進めていくと
同じ料理のいろんな側面を楽しめていい。それこそワインも少しずつはさみながら、が一番である。
前の2品が比較的「どっしり」したものとするなら、「自家製ピクルス」は極めて「さっぱり」したものである。
口に運ぶと途端に爽やかな甘酸っぱさが弾ける。
こちらも一口で食べてしまうよりはチキンとハンバーグの合間に少しずつ食べ進めていく方がよさそうだ。
総じて「ご馳走」と言っていいセットだった。
ついでにワインにも触れるならば、決して華やかな印象はなく、一方で赤特有の渋みもきつくない。
しかし淡白な味かというとそれもまるで違う。
どういうことかというと舌の上でしっかりと存在感を放つ、派手さはないが味わい深い、そんなワインである。
ごちそうさまでした!
料理がしっかりとおいしさの広がるものとするならば、
ワインもまたそれに歩調を合わせるように控え目に、しかし確実に料理を支えていた。
ぜひ、ちょっとした贅沢をしたいときにゆっくりと食べてもらいたい。
メガネが怪しく光っているが、これは完全にカメラマンの腕の問題であり、金井さんはそこまで怪しい人物ではない。
オススメのスパークリングワインはまだ飲んだことがないが、この喫食を通じて信頼できる品質であることは想像できる。
皆さんもぜひ試してみては?
訪問日:2020年5月12日 文責・伊藤
住所 | 昭和村糸井6843 |
電話番号 | 0278-50-3070 |
営業時間 |
12:00~18:00 |
定休日 | 木曜日・年末年始 |
予約方法 |
電話予約(当日17:00まで) |
リンク | TAKE OUT MENU |
備考 | セット、各種お弁当を注文すると、売店にてワイン全品10%オフ! |
お問い合わせ先
〒379-1298 群馬県利根郡昭和村大字糸井388番地
昭和村役場
TEL:0278-24-5111(代表) FAX:0278-24-5254